賀曽利隆の江戸探訪[06]

第3弾 白河

白河の「深川江戸資料館」

「江戸探訪」の第3弾目の出発点は地下鉄大江戸線の清澄白河駅。清澄通りから「深川江戸資料館」への道を歩く。食事処「深川宿」で「深川めし」を食べ、「深川江戸資料館」を見学する。

 再現された江戸の町並みや町屋、江戸町民の家の内部などを見てまわる。

 興味を引かれたのは「稲荷ずし」や「天ぷら」、「二八そば」などの屋台。今では日本のみならず、世界でも大人気の「握りずし」も江戸の屋台から始まった。

「すし」は元々は魚肉などの発酵食品で、簡単にいってしまうと魚肉などの漬物。漬物のすしはつくるのにずいぶんと日数がかかるので、気の短い江戸っ子はインスタント食品の江戸前の握りずしを考案した。

「江戸前の握り」なので、具には江戸湾(東京湾)でとれる魚が使われた。
 マグロがネタになるのは明治も末期になってからのことだし、シャコやトロ、イクラ、生ウニなどは昭和に入ってからの新顔だ。

 ということは、これからもあっと驚くような新・新顔のネタが登場する可能性がきわめて高い。

 江戸情緒に浸りながら「深川江戸資料館」を見てまわると、休み処の「茶屋」もあった。ここでは熱いお茶でも飲みながら、団子でも食べたくなったが、残念ながら再現された茶屋なので見るだけだ。

「深川江戸資料館」への道
食事処「深川宿」
食事処「深川宿」の「深川めし」
「深川江戸資料館」を見学
再現された江戸の町並み